【3月28日 AFP】フランス屈指のワイン生産者ベルナール・マグレ(Bernard Magrez)氏は27日、フランスのワイン生産者としては初めて日本のワイン生産者と協力して日本産ワインを製造することを明らかにした。
マグレ氏は富士山の斜面に600ヘクタールのブドウ園を購入しており、高品質の白ワイン生産に乗り出す。今回の提携は、同氏が手掛けるワインの日本における売り上げ増加が狙いという。取引額については明らかにしていない。
マグレ氏はフランスのラングドック・ルシヨン(Languedoc-Roussillon)地方やボルドー(Bordeaux)地方のほか、スペイン、ポルトガル、モロッコ、米国、チリ、アルゼンチン、南アフリカに計35のブドウ園を所有している。うち5つはフランス人俳優ジェラール・ドパルデュー(Gerard Depardieu)と共同所有のもの。同氏の事業グループの年間売上高は4000万ユーロ(約63億円)に上る。
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【3月27日 AFP】欧州の環境保護団体は26日、EU域内で販売されているワインには、ほぼ例外なく微量の農薬が含まれていると指摘した。
オーストリア、フランス、ドイツで活動する「農薬行動ネットワーク(PAN Europe)」は、有機農法の6本を含む計40本のワインを分析。産地は、オーストラリア、オーストリア、チリ、フランス、イタリア、ドイツ、ポルトガル、南アフリカと多岐にわたる。
その結果、有機農法以外のワインでは、農薬成分が平均4種類含まれていた。なかには10種類混入しているものもあった。
検出された農薬成分は全部で24種にのぼり、うち5種はEUが発ガン性物質、あるいは生殖系や内分泌系に異常を起こす物質と認定しているものだった。
有機農法のワインでは、1本にごく低レベルの農薬成分が検出された。これは化学物質を扱う近辺の生産ラインの影響を受けたものと考えられる。
PAN Europeは、「ワインの農家の多くが、伝統的な害虫駆除のやり方を捨てて有害な合成殺虫剤に頼りつつある。こうした傾向は欧州ワインの品質に直接影響を及ぼしている」と憂慮している。
ドイツのある国会議員は、こうした結果を踏まえ、EU加盟国は危険な農薬を全面的に禁止すべきだと発言している。
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【3月26日 AFP】米ドルが継続的に値を下げ、輸出収入に大きな打撃を受けているチリのワイン業界は、ワインの品質向上に躍起になっている。
チリ輸出促進局(ProChile)のPaola Vasquez氏はAFPに対し、「チリは品質は良いが安いワインの生産国だというイメージをぬぐい去る。これがチリの戦略の根本となるものだ」と語る。
ワイン生産者は利益の薄い市場から抜け出そうと努力していると同氏は説明する。ここ1年で米ドルはチリのペソに対し、13%近くも値を下げた。これにより、チリのワイン生産者は経営危機に追いやられている。
多くの生産者は首都サンティアゴ(Santiago)の南150キロにあるコルチャグア渓谷(Colchangua Valley)に注目している。ここは、米ワインガイド誌ワイン・エンスージアスト(Wine Enthusiast)の2005年版で世界一のワイン生産地と評された地域だ。
週末、同渓谷の小さな町サンタクルス(Santa Cruz)では伝統的な収穫祭が行われた。しかし、Caliterraブドウ園の統括マネージャーAndres Barros氏は「大規模な経営危機」がせっかくの祭りを台無しにするとみている。
「多くのワイン生産者が今年計画していた投資の延期を検討している」とし、「このような危機的状況を乗り越えるためには、より価値のあるワインに重きを置き、値上げをする勇気を持たなければならない」と指摘する。
18のブドウ園をとりまとめる組織の代表Mario Pablo Silva氏も、より良質なワインを作ることで輸出向け価格を引き上げられるよう努力がなされていると語る。
ワイン製造会社「カリテラ(Caliterra)」の経営者Klaus Schroeder氏は「われわれはすでに上級ワインのラインに集中し、改善している」と語る。同氏はコルチャグア渓谷の底でブドウを栽培する計画があることを説明した。深い土地では、より良質なブドウが生産できるとみているのだ。
販売戦略も練り直されつつある。ワイン販売会社の経営者Maximiliano Morales氏は「個性的な渓谷に複数のブドウ園がある。ワインの品質を向上させるため、これらの渓谷のどの地域が最も優れているのかを見極め、それを1つのマーケティングツールとして利用しようと考えている」と語る。これにより、フランスやスペインのように特定の地域の評判を確立することができるのだという。
同氏は「ほかとは違うワインを作るためには、細かい部分や製造過程に気を配らなければならない。ワインの種類に適した土壌の状態だけでなく、最良のワイン製造手法やワイン醸造学、発酵方法、ワインを寝かせるためのたるに使われる木材の質、コルク、ビンなどにも気を配らなければならない」とし、「これらの要素をすべて合わせることで、ワインの質、つまり複雑さ、色、香り、寝かせる期間、そして国際的評価を大きく高めることができる」と指摘する。
チリは前年、10億ドル(約1000億円)相当のワインを輸出した。うち52%は欧州向けで、米国、カナダ向けがそれに続いている。(c)AFP/Natalia Ramos
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